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TAEKO HAGIWARA exhibition
2024.05.13event
インテリアデザイナー 萩原 多恵子氏に聞く
『アートのある空間』byVIENNA neu
インテリアコーディネーターの経験を経て、現在はインテリアデザイナーとして
“抽象水墨画をどのようなインテリアにも調和するアートへ” をコンセプトに墨artを 創作している萩原 多恵子さん。
VIENNA neu では萩原さんの作品とともにアートのあるインテリア空間を提案しています。
萩原さんが描く作品は、萩原さんが目で見て感じた “力(エネルギー)” を水墨画の伝統技法を用いて墨artとして表現。
一つ一つの作品は柔らかい表情のなかにも心地良い緊張感と見る人の心を揺さぶる鮮烈な印象を与えます。
今回はそんな 墨art を描く萩原さんに作品に込める思いなどお話を伺いました。
―― 目で見て感じた “力” を作品に表現する
「絵に“力”のないものは描きたくない」と話す萩原さん。
「見る方がそう感じ取ってくれるかはわからないけれど作品を見て力が湧いてきたり、力を感じてほしいと思いながら描いている。」
「ライブペイントの時『VIENNA(ウィーン)』をテーマとして描くことに苦労しているというのも、
オーストリアには行ったことがなくてイメージが湧かない。実際に行ってないから力が湧いてこないというのが悩み。」
「現地で実物を見たということに ものすごく力が湧いてくるから
今はそれ(VIENNA)をどう表現するか模索中なの。でもそれがまた楽しいのよね。」と話してくれました。
―― 水墨画は ”余白の美学”
「作品を描くうえで大事にしていることは “筆の置きどころ” を決めること。
水墨画は “余白の美” が大事。余白で何かを感じてもらう というのがあるから、その部分(余白)は残しておきたい。」
「サインを入れる場所もとても重要で、絵が流れている方向にサインを入れると全体の流れが止まってしまうの。」
「余白と一緒でそこに何もなければそこから何かを感じ取ってもらえるかもしれない。
でも“ここ”というところにサインを足すとその絵全体が締まる。そういうところを見つける。でも失敗しちゃうのよね~」と話してくれました。
- ■ ライブペイント イベントの様子
何もない空間(余白)をつくり、見る側一人一人が “何かを感じられるよう余裕を与える” こと。想像する余地を残すことが大切と語る萩原さん。
和紙と墨だけというシンプルな道具だからこそ、表現方法ひとつで絵の印象は大きく変わり 唯一無二の美しい作品が出来上がります。
―― 伝統的な水墨画をどのような空間にも調和するアートに
墨art 作品展示は VIENNA neu ショールームの雰囲気にも調和し、新しい空間を演出しています。
「長い歴史がある水墨画を現代のインテリア空間にも調和するようなアートに」をコンセプトとし制作されている萩原さん。
「今の住宅って床の間がないから山水画じゃ合わない、でもリビングに墨のアートを飾ってほしくて今のアートになったの。」と話してくれました。
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「大地の詩(うた)」
乾いた土、水を吸った土
その土の中で暮らす すべてのものが
自由に動いて楽しんでいるさまを表現
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「雨後」
雨上がりのまだ露を含んだ植物
ひと風吹くたびに露が飛び去っていき
植物が立ち上がっていく情景を表現
“歴史ある水墨画の技法を継承しながら現代の住空間に合うインテリアへ”。
萩原さんの墨art作品 はVIENNA neu がこれまで大事にしてきたブランドコンセプト
「 歴史あるデザインを継承しながら現代の住空間に合うインテリアへ昇華させる 」 に共通しているからこそ、このVIENNA neu の空間にも合うのだと思います。
~ インテリアデザイナー 萩原多恵子 氏 略歴 ~
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萩原多恵子 Taeko Hagiwara
インテリアデザイナー
1960~1964年 山口玄朱氏に師事
2006年~ 横山円氏に師事
2011年 家具とのコラボレーション墨アート展 partⅠ~partⅤを開催
2012年~ スペイン、パリなど海外展覧会に出展 水墨画展での受賞多数
2018年 現代水墨画協会春季展 「現水展賞」受賞
~現在 インテリアデザイン~講演・セミナー講師まで幅広く活躍
TAEKO HAGIWARA exhibition 『アートのある空間』by VIENNA neu
イベント開催期間 : 2023年3月28日(火) ~ 6月26日(月)